Terminal 21のフードコート

バンコクのターミナル21

Terminal 21 Asok

バンコクの街中でもBTSとMRTの乗り換え地点でもあり一際にぎわっているアソーク。ここに位置するショッピングモール Terminal 21はすでにオープンから8年ほど経ち、次から次へと新しい施設のオープンするバンコクにおいては決して新しい方ではないが、空港をモチーフとして各フロア毎にテーマとなる都市(東京、ローマ、ロンドン、イスタンブールなど)があり、単に買い物目的だけではない楽しさがある。

BTSの駅直結のフロアからモール内に入ると、いきなり目の前に現れるのが一挙に3フロアも昇る長いエスカレーターで、それが吹き抜けを貫いているものだから、高所恐怖症の筆者など、いまだに下りエスカレーターはハンドレールを握る手に力が入ってしまう。この数フロアに渡る大きな吹き抜けとエスカレーターというのは、Terminal 21 のトレードマークであり、タイ国内に4箇所ある Terminal 21 すべてが同じような造りになっている。

また、バンコクではどこのショッピングモールに行ってもテナントにはさしたる変わりがない中で、小規模な小売店舗がたくさん集まっているという点で差別化されており、やはり、バンコクに行くたびに一度は足を運びたくなる。とはいえ、さすがにもう何年にも渡って通っているので物珍しさは薄れてくる。
 

フードコート Pier 21

それでも、Terminal 21に足を運んでしまう理由の1つが、5F(日本風に数えると7階)にある Pier 21 というフードコートである。このフロアのテーマはサンフランシスコ港で、それゆえに pier (桟橋)と名付けられている。

ここの特徴は本当にローカルな食べ物が実に安く、実に美味しいことである。聞いた話では、元々この地で屋台などを営んでいた人たちがこのフードコートに出店しているということで、味も価格も現地よりなのだ。

パッタイ


これはいつも行列ができているパッタイのお店から、ごくノーマルなパッタイ。これで50バーツもいかない。つまり、200円しないのだ。

マンゴー


そして、もしかしたら、このPier 21でいちばん割高かもしれないメニューが、このマンゴーと餅米。それでも、300円ほど。

Pier 21はバンコクにある他の多くのフードコートと同様に、現金では注文を受けてくれず、まずはクーポンカウンターに行って専用のカードをもらい、そこにチャージする方式である。チャージして余った分は、またカウンターに持っていけばその場で払い戻してもらえる。

今なら1人100バーツもチャージすれば、そこそこ食べられる。筆者はいつも最初に300バーツをチャージしておいて、滞在中に何度か食べに来る。千円で3食ぐらいだろうか。バンコク全体の物価上昇に合わせてなのか、これでも昔よりは値段が上がっているのだ。

筆者が初めてここに来た2012年頃は50バーツも入れておけば、タイラーメンにデザートが食べられた(マンゴーは当時でもさすがに無理)。当時のレートで行けば、130円でデザート付きの食事が取れた訳である。その頃のイメージでいると、バンコクはいまや日本人にはおいそれと贅沢のできない、物価の高い都市となりつつある。

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