ボーイング787 JAL SKY SUITEでバンコクへ
3ヶ月前に予約を入れたJALビジネスクラスのバンコク行き、ついに搭乗の時がやって来た。JALのビジネスクラス利用は初めてのことである。などと書くと、他の航空会社のビジネスクラスには乗り慣れているみたいだが、実は数えるほどしか利用したことがない。
今回は予約を入れたのが早かったのか、その時点ではほぼ全席が空いており、早々に1Aを指定しておいた。要警護のVIPが乗る場合は警備の都合上から1Aになるという話を聞いたことがあって、1Aを指定する度にその話を思い出す。まあ、実際には座席の変更を要請されたことなど一度もないのだが。
サクララウンジを出て搭乗ゲートに向かうと、ちょうどワンワールド・エメラルドの優先搭乗が終わり、ビジネスクラス利用者の搭乗が始まるところだったので、そのまま乗り込む。1Aなので、機内通路に入ればもう目の前が自分の席である。
今回の機材はB787のJAL SKY SUITE仕様で、窓際のA席とK席は通路から横に入り込むような感じになる。写真は登場後すぐのものなので、隣の1Cとの間のパーティションも下げられているが、これを上げてしまえば、窓側席はほぼ個室の状態になる。
もちろん、天上まで仕切られているわけでもないし、通路からの入り口にドアがあるわけでもないが、着席していれば通路からは見えない。キャビンアテンダントさんが来てくれるときも、中に一歩入ってきて身を乗り出すような感じになる。通路に面して開口部が大きくある通路側席との大きな違いだ。
787は 2-2-2 の配列なので、このような席はAとKの一列当たり2席だけである。777だと 2-3-2 配列で、真ん中3列の中央席も同じようになるらしい。ただ、中央席の場合、両側がパーティションなので閉塞感があるかもしれない。
のんびりとバンコクへ空の旅
機内でのタイムテーブル的には、離陸後30分ほどでウェルカムドリンク、1時間ほどで機内食が始まるといったところで、まあ、席が1Aだったので基本的にすべてがいちばんに提供してもらえたので、この時間である。
そんなわけで、デザートが提供される頃にフライトマップをつけてみると沖縄上空を通過中で、窓からは伊江島がきれいに見えていた。
中央やや左下の楕円形の島が伊江島で、本島の美ら海水族館あたりからも見えるので有名であるが、空からこんなにはっきりと見たのは初めてである。
そこからバンコクまで約4時間ほどかかるのだが、せっかくなので無駄にベッドポジションにしてみたり、23インチの大画面で1時間ほどのショートフィルムを見たり、『宇治拾遺集』を読んだりしながら、のんびりゆったりと過ごすことができた。正にビジネスクラス様サマである。
トップの画像はベッドポジションにしたときのもので、リクライニングのボタンや機内エンターテイメントのコントローラーの位置などもよく分かるだろう。
この日は南シナ海上から雲が少なく、窓下の景色を楽しむことができた。海上の環礁のようなところが見えたり、フエのあたりからインドシナ半島上に入ってからも、具体的にどことは分からないものの、ベトナムやタイの国土が見えた。
そうこうする内に飛行機は着陸態勢に入り、高度を下げてゆくとタイの町並みも見えてきた。写真はスワンナプーム国際空港に着陸直前のもので、バンコク市内は反対側なので写っていないが、画面中央を横切るように右に向かって走っているのが、空港に続く高速道路と鉄道である。
ビジネスクラスの素晴らしいサービスを堪能できた6時間のフライトであった。