変更手数料無料オファー

翼

変更手数料を無料に

新型コロナウイルスの蔓延で旅行や出張の取りやめもやむを得ない情勢で、大半の航空各社が航空券の払い戻しや変更に手数料無料で対応している。日本航空も同様で、国内線、国際線ともに4月30日搭乗分までのすべての航空券が払い戻し・変更の対象となっており、この対象期間については、これまで段階的に延ばされてきている。

現時点では世界的に航空需要が減っているなか、航空会社は減便などでオペレーションにかかる費用を少しでも減らそうとしているが、その一方で、将来に向けて少しでも顧客を確保しようという施策を打ち出しているところもある。

今回はワンワールド加盟航空会社で、マイル修行でもよく使われているキャセイパシフィック航空、マレーシア航空、カタール航空が提供している、変更手数料無料のキャンペーンについて見てみよう。
 

キャセイパシフィック航空

キャセイパシフィック航空が今回提供している内容は、3月9日から4月20日までに購入した、2021年2月28日までに完了する旅程の航空券が対象で、変更手数料が無料で何度でも変更ができるというものである。変更の期限は4月20日までで、出発当日でも変更可能とされている。

キャセイパシフィック航空


運賃差額などが生じる場合は徴収、払い戻しに関しては通常のキャンセル規約が適用、特典航空券と団体旅行運賃は対象外、3月9日よりも前に予約した航空券の変更手数料に関しては別の取扱いとなる。

予約変更が何度でも可能というオプション付きで、これから新規に予約を入れられるというのがこのオファーのポイントである。つまり、仕事などで行く予定があるが、今後の情勢次第で行けるかどうかが分からないという状況で、まずは航空券を購入して予約を入れて、その後の状況次第で変更して対応できるということだ。

変更はオンラインで可能である。なお、4月20日以降に変更する場合はカスタマーサービスセンターに連絡をとサイトには書かれているので、4月20日以降に出発の航空券で、4月20日の時点でまだ情勢が判然としていない場合にも対応可能なようである。
 

マレーシア航空

マレーシア航空のオプションは、3月31日までに発券した航空券が対象で、変更できる期日は5月31日まで、12月31日までに終了する旅程になら、日付も目的地も何度でも無料で変更可能というもの。当日の早い便に空港で変更も手数料無料でできる。

マレーシア航空


差額が発生する場合はもちろん徴収されるが、目的地も変更可能というのがマレーシア航空の特別旅程変更オプションのポイントである。例えば、夏以降に旅行の予約を入れておいて、その後の情勢に応じて、比較的安全な行き先に旅程を変更するというような使い方も考えられる。

変更はマレーシア航空発券カウンターか、コールセンターに電話で依頼することになる。
 

カタール航空

カタール航空の場合、現時点での変更可能期限が長く、6月27日までに発券された6月30日までの航空券が対象で、日程の変更をするか、1年間有効のトラベル・バウチャーに交換して、次回以降の利用分に充てることが可能である。

カタール航空


カタール航空のオファーの特徴はトラベル・バウチャーにすることで有効期限を実質1年延ばせるという点で、先行きがますます不透明になってきた現時点では、とりあえず予約を入れるという使い方の最もやりやすいオファーと言えるだろう。その一方で、変更する場合の変更可能回数については特に何も書かれていないので、手数料無料の変更は1回しか認められないかもしれない。

変更は基本的にカタール航空の窓口か電話でのようだ。ただ、英語のサイトではtwitterかfacebookでコンタクトを取ってもよいと書かれている。また、出発の3日前までに変更をする必要があり、この点は当日変更も可能なキャセイやマレーシア航空とは違うので要注意である。

上記、3キャリア以外でも、もちろんのこと、今回のパンデミックに対して航空券取扱いの特別措置をしてくれるが、予約変更可能などのフレキシビリティを提供するので、安心して新規の予約を入れて欲しいという明確なメッセージを発している3社を今回は取りあげてみた。

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