たった4日でふたたび出発
マレーシア航空のA380を使って日本に戻ってきたのが金曜の朝、快適なA380のビジネスクラス席のおかげで比較的よく眠れた快適な帰路であったが、週末を挟んで4日後の朝にはふたたび成田空港第2ターミナルにいた。もう一度バンコクに向けて出発である。
マレーシア航空のチケットがバーゲン運賃であったにもかかわらず、手数料を払えば変更可能な運賃だったので、たった4日のためにわざわざ帰国しなくとも、そのままずっとバンコクに滞在し続けるという手もあったのだが、次の3つの理由から一旦帰国を選んだ。
1つ目の理由としてはバンコク滞在期間が長くなることである。前回と今回のをつなげると3週間近くになってしまう。もちろん、過去にははるかに長い期間の海外出張もあったし、長期(というほどでもない)滞在それ自体が苦痛というわけでもないが、まあ、短くて済むものは短い方がいい。
2つ目はホテルの移動である。前回と今回とで同じバンコクとは言っても訪問先が違う。かなり早い時期から予約を入れていた前回のホテルはチャオプラヤ川の東岸で、今回の訪問先からはずいぶんと遠い。これを毎日通勤(?)するのはたいへんである。そのため、ホテルを移動することにしたのだが、どうせ移動のために一旦荷物をまとめるのであれば、そのまま空港に向かってもいい。
そして、最後の理由、これが最大のものなのだが、金額の上限こそあるものの交通費・宿泊費にかなりの予算が出たので、少し工夫して手配すれば、JALのビジネスクラス利用の可能性がでてきたことである。そりゃ、生臭修行坊主としては無駄に往復しますよという訳である。
予約の時点では、JALのバンコク行きビジネスクラスのセールはなかったものの、ホテルのグレードをぐっと下げれば予算的にはどうにかなる。しかし、今回はいつもより宿泊数が多いので、そのホテルの質も重要である。どちらかという長時間を過ごすホテルの方が大切かもしれない。
そこで選んだ方法は、JAL海外ダイナミックパッケージ、航空券と宿泊だけがセットになったツアー商品である。そもそもがツアーとしては閑散期なのか、はたまた偶々なのか、かなり便利な場所にあるグレードの高いホテルとビジネスクラスとの組み合わせで予算内になんとか収まった。唯一の欠点は、ツアー扱いなのでマイル積算率が低いことだが、そこは出張費(=自己負担ではない)なので目をつぶることにした。
JAL Sky Suiteの個室間は最高
ということで、期間限定で増便されている成田を朝に出るバンコク行きを予約した。成田発を選んだのは羽田便より安いということもあるが、それよりも何よりも、使用機材がJAL Sky Suite仕様だということだ。
春も同じ機材の同じ便を選んだが、JAL Sky Suiteのビジネスクラスの個室間は最高である。窓側の席が確保できれば、完全に個室、席幅が狭いことを除けば(といっても標準的なビジネスクラスレベル)、ファーストクラスの趣である。
春に利用したときは往復とも1Aを取れたが、今回は予約したのが残り一ヶ月を切ってからだったので、往復とも3Kになった。窓側席は確保である。
機内食には和食を頼んだ。前菜、メイン、デザートの和菓子と順番に提供される。ゆっくりと食べればおよそ1時間ほどかけての昼食となり、とても機内食のことだとは思えない。
この日はスワンナプーム国際空港の混雑のせいで、着陸の順番が来るまで延々と待たされ、画像のようにバンコクに近づいてから上空をグルグルと旋回していた。着陸した時点で40分以上の遅れ、タキシングでも途中で待たされるなど、ようやく機外に出れたのは定刻より1時間近くも後のことであった。
帰りのMIRACLE LOUNGE
帰りも同じ機材を使用している成田行き夜行便である。そして、この時間帯にスワンナプームに行くと、必ずサクララウンジが混雑しているということで、代替ラウンジとしてMiracle Loungeを案内される。空港内には複数箇所にMiracle Loungeがあるので、その内のどこに行っても構わないようだが、チェックインカウンターでは搭乗口にいちばん近いところを案内してくれる。
いつもはトランジットホテル(ラウンジと同じ運営)と同じ場所にあるコンコースGのMiracle Loungeに行くことが多いが、今回は1年ほど前にできたばかりという、Miracle Loungeの中ではいちばん新しいコンコースDのものに行ってみた。
新しくてきれいで料理やアルコールもそこそこ揃っているのでお薦めではあるが、内部がそれほど広くなく、利用客が多いと席を見つけるのがたいへんという話を聞いていたが、筆者が行ったときはほとんど人がいなかった。
夜行便でフルフラットのビジネスクラス席となれば、ぐっすりと眠って帰国といきたいところだが、実際には、フライト時間が短すぎて、せいぜい3時間程度しか横になっていられる時間がなかった。この程度の睡眠時間では寝不足は避けられないので、それなら昼行便に乗ってビジネスクラスを堪能する方がいいのかもしれない。