魔が差して成田へ
名古屋に急遽行くことになった。指定された日までは既に1週間を切っていて、こういうときは新幹線に限る。当日に切符を買っても運賃は変わらないし、のぞみでたったの1時間45分だ。運転頻度も10分に1本以上で、ふらっと東京駅に行って、さっと乗れる気楽さだ。
にもかかわらず、なぜか名古屋行きの航空券を予約してしまった。理由は主に3つ。ブリティッシュエアウェイズのマイレージプログラム Executive Club のマイルが貯まっていたので特典航空券が取れること、成田空港の国内線ターミナルに行ってみたかったこと、帰路で国際線仕様の機材でクラスJに乗ってみたかったこと。手元には届いたばかりのJGCダイヤモンドのステータスカード。これは飛ぶしかないという勝手な思い込みにより、名古屋までむりやり飛行機で行くことになった。上に書いた理由から、行きは成田発、帰りは羽田着である。
成田空港第2ターミナルの国内線カウンターは1階国際線到着ロビーの外れ、宅配便の受付のさらに奥の方にひっそりとある。チェックインカウンターはハロウィーンの飾り付けであったが、地上職員の方とゆっくりと話をしながら、その写真を撮っていられるほど閑散としていた。
成田からの国内線の思い出
もう10年以上も前に、ロスからの帰りにそのまま成田 - 福岡を利用したことがあるのだが、再び同じ場所に立っているはずなのに、まったくここだと思い当たるところがない。ロスからはユナイテッド便だったので第1ターミナルに到着、そこから第2まで移動した記憶もないのだ。当時とはチェックインカウンターの場所などが違っているのか、それとも何か記憶違いをしているのか。
成田 - 福岡がJALだったのは確かである。初めてクラスJに当日アップグレードして(当時はそういうシステムがあることさえ知らなかったが、カウンターで案内された記憶がある)、それが国際線仕様でやけに豪華なシェルタイプの座席であった。もちろん、それが国際線機材の合間運用でラッキーだったのだという認識さえなくて、たった千円でこんなに座席が豪華になるのかと思い、次にクラスJを利用したときの格差に驚いたことも覚えている。
国内線のサクララウンジ
さて、成田空港には国内線にもサクララウンジがある。今回はそこを訪れるのも目的の1つ、というか、そのためだけに無駄に名古屋まで飛ぶようなものである。トップの画像がその室内の様子。
中はそんなに広くなく、よくある地方空港のカードラウンジ程度。違いは提供されている飲物ぐらいだろうか。さすがに利用客は少なく、短時間ではあるがゆったりと過ごすことができた。上野を出ておよそ2時間、新幹線ならそろそろ名古屋に着こうかという頃合いになって、ようやく搭乗時間となった。最初から分かりきっていたことだが、名古屋に行くなら絶対に新幹線の方が早い。
セントレアからの帰路
名古屋側は往復ともセントレアである。セントレアには専用のサクララウンジが存在しておらず、他社提供の共用ラウンジとなる。しかも、ANAの指定ラウンジにもなっていて、JALとANAがどちらも同じところというのは余程需要がないのかと思ったが、中に入ってみるとさすがに混雑していた。利用者数としては、単独の施設を設けるには微妙に足りないといったところなのだろうか。
帰路便は国際線仕様の737。シートのタイプはさすがにSky Suiteなどという訳にはいかず、JALスカイラックシートであった。機内Wi-Fiと個人用モニターは使用できませんとチェックイン時に言われた。この短時間ではさすがになくても困らない。
クラスJ、というよりは、ビジネスクラス席は全部で12席、ほぼ満席であった。水平飛行に入って飲物サービスがあったかと思うと、あっという間に着陸態勢でシートベルトサイン。ビジネスクラスのシートを楽しむ暇もなく羽田に到着した。
往復ともにブリティッシュエアウェイズ発券の特典航空券なので、マイルやFOPの積算はなし。もう一度言うが、名古屋は新幹線で行くところだ。